こんにちは。
育児休暇満喫中手術室看護師のしいなです。
2024年6月に【子宮頸がん(円錐切除術)】の手術を受けました。
私は育休までの11年間、手術室看護師として働いており、円錐切除術はたくさん担当してきました。
そんな私が患者さん側の立場を経験したので
より詳しくお伝えできるのではないかな、と思い記事にしました。
- 検査で陽性になったらどうなるの?
- 先生から説明を聞いたけどいまいちよく分からない
- 手術の内容はわかったけど、何が分からないのかも分からないし不安…
そんな方もたくさんいるのではないでしょうか?少しでも参考になれば幸いです。
※病院によって異なる部分もあります。
子宮頸がん検診や発覚までの経緯についてはこちらにまとめています★
一連の流れはこんな感じ
手術の日の朝に入院して、手術した翌日の朝には退院
【手術前日】
まだ入院してない
夜ごはんまでは普通に食べてOK!
21時から絶食(飲み物はOK!)
【手術当日】
7時から絶飲(お水もダメ!)
9時 入院
・入院や手術の説明
・点滴確保(感染予防の抗生剤を入れたり、手術中の体調変化に対応できるようにするため)
・弾性ストッキング装着(血栓予防のキツイ靴下)
13時 手術室入室
・腰椎麻酔
・オシッコの管を入れる(麻酔が効いているので感覚ゼロ)
・手術時間5分くらい
・チューブとガーゼ挿入(チューブについては下記で説明します)
13時40分 手術室退室
麻酔がきれた頃(私は16時頃)にオシッコの管を抜く
夜ごはんは食べてOK!
【手術翌日】
8時 ガーゼ除去、出血確認(チューブは入れたまま)
退院!
チューブってどこになんのために入れてるの?
➡子宮の入り口が塞がってしまうのを予防するためにシリコン製のチューブを膣の中に入れることがあります。(医師や病院の方針によって、やったりやらなかったり…)
手術した翌朝には退院です。
家事育児に追われている私としては「もっとゆっくりさせてーーー」と思い、希望もしてみましたが叶いませんでした(笑)
どうやって手術するの?
体勢
産婦人科の検査をするときのような体勢
↑これ★半身麻酔で足の感覚はなく力も入れられません。
目の前にカーテン(離被架というやつ)をつけて貰えるので、「手術の様子が丸見え!」なんてことはありませんよ。
麻酔方法
半身麻酔なので手術中は意識があります。
手術室のベッドで横向きに寝て背中から針を刺して薬を入れます。
麻酔の体勢(横向きに寝て背中を丸める)を取るのが難しいかもしれないけど、手術室の看護師が支えてくれるから大丈夫です。
痛いかどうかは医師の腕次第…!!!私は全然痛くなかった!
手術方法
円錐切除術は、電気メスや超音波メスを使って膣の入り口部分をくり抜く手術です。詳しい内容は医師から十分な説明を受けてください。
↑円錐状にくり抜くから「円錐切除術」って言います。
手術室看護師としては“うんうん、その器械だよね”、“懐かしいなぁ”など聞き耳を立てて楽しんでいましたが、
医師や看護師の会話や色んな音が聞こえるのは嫌な人もいるのかもしれません(´;ω;`)
病院によっては好きな音楽をかけてくれたり、麻酔科医師や看護師が付きっきりで色んな話をしたり…と、患者さんの不安が少しでも軽減できるような対策をとっているところもあります。
手術後は痛い?
痛みを訴える人は多くはないけど、稀にいて、座薬をする人もいるようです。
私は全っったく!痛くなかった。
“生理痛くらいの痛みはあるのかな”と想像していましたが、それもありませんでした。「そりゃ翌朝退院になるよね」と思える程。子宮がん検診の方が痛かった!
退院後の出血
術後1週間は全く出血もなく拍子抜け!そのあと少しずつ、生理の終わりがけくらいの少量の出血が続きました。
術後2週間で、病院を受診して、挿入してあったチューブを抜きました。それを機に多めの出血がスタート!!!
7/5くらいまで(術後1ヶ月後)まで約3週間出血が続きました(T_T)
こんな感じ……(T_T)
いつまで続くか分からない出血に吸水ショーツがとても役に立った!
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2週間後の受診の内容
・取れたものを検査に出した結果
➡断端陰性=取った部分の端っこ(子宮側)はガンになってない=ガンは取り入れた
・チューブの抜去
・傷口の確認
3ヶ月後に受診の内容
子宮頸がんを引き起こすウイルスがなくなった訳ではないため再発のリスクもあり、再度受診。子宮頸がん検診で1番最初にする検査(細胞診)をします。
➡陰性
半年後に改めて受診する予定
患者さん側の立場を経験して反省したこと
外来と病棟・手術室の連携がとれていない!
検査をしたり、入院の説明をしてくれるのは外来看護師だけど、正直手術のことや入院生活についてはよく分かってない。
(持ち物、来院時間、絶飲食の時間を伝えてくれる程度)
これは外来看護師の悪口ではなく!!!
そういう業務内容だから仕方ないんです。
でも、入院や手術のことは全く分からない&不安でいっぱいの患者さんは
「何が分からないのかも分からない」状態。
手術室や病棟の看護師が積極的に「外来で説明してほしいこと」など知識を共有したほうが良いなぁー…と反省しました(´;ω;`)
私の場合例えば
・持ち物一覧にパジャマの記載がない…術後は何を着るんですか?
・術後のパンツ(下着)はなんでも良いんですか?
・手術の間家族はどこにいたら良いですか?(まだコロナ対応)
・何時に退院ですか?
などの質問に答えてもらえず、問い合わせしてもらいました。
まとめ
手術室看護師目線で経験する子宮頸がん手術(円錐切除術)についてまとめてみました。
ガンだと診断を受けた日からずっと不安でいっぱいの人がたくさんいると思います。私は手術のことは分かっていたので、それ程不安はなかったですが
「私が子宮頸がんになり手術を受けることになった」ことを知った友人たちは
“眠れてる?!”、“怖いよね…できることがあったらなんでも言ってね”、“手術の成功を祈ってる”など、私以上に心配をしてくれました。
「どんな手術をするか分からないとそんな風に感じるのかな」と。
手術の説明を受けても、いまいち意味が分からず入院当日を迎える患者さんはきっと多くて、不安も強いだろうな…と私のこの記事が少しでも不安の軽減になれば良いなと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました★